じゃあ、説明しますね
インストが上手になりたい。
そう思うことが増えた。
インストとは、ボードゲームのルール説明のことである。
遊ぶ前にルールがわからなければ「すいません、インストお願いします」
などと使う。
つまり、私の説明を聞いた人が「わ~これからやるゲーム楽しそう~」って気分になって、ゲームのおしまいまでのざっくりとした流れとまず何をしたらいいかがわかる状態になってほしい!その説明を上手にやりたいと思うことが増えた。
遊んだことがある、と、ルールがわかる、と、ルール説明ができる、は似ているようで違う。
たくさんのボードゲームを遊べば遊ぶほど、1回遊んだだけではルールはなかなか覚えられないし(やってくうちに思い出すはよくある)
ルールを知っていても、人に伝わるように説明するには経験やちょっとしたスキルが必要だと感じる。
インストは、遊ぼうとするみんなが大枠をつかみ、あまり迷わずにゲームスタートできる状態にすることが理想だ。
細かいルールは一度に聞いても忘れてしまうし、その場にならないとイメージがつかないので、その都度繰り返したり補足していけばよい。
私はボードゲームゆるふわ勢として、ボードゲーム好きの友人やボードゲームカフェでいくつものインストを受けてきた。
ずっと教わる側だった。
だいたいの皆さんは抵抗なくインストを買って出てくれるという時点で、インストが上手である。
私が好きなインストの出だしはこうだ。
「これは~になって~しようぜってゲームです」
冒険家になって洞窟探索しようぜだったり、
商人になって競り落として富を増やそうぜだったり、
スパイになって暗号を解読しようぜだったり、
ゲームのコンセプトイメージから話すと、世界観を想像し、ワクワクしたり、みんながこれからやる手順の意味を理解しやすくなる。
ゲームなんだから楽しくなるに決まってるのだが、いきなりやらなければならないことだけ言われても、なんのためにサイコロ転がしてカード引いてるのか、ぼんやりでもわかるのとわからないのだとおもしろさが伝わる速さが違う。
プレイヤーがやることを説明するときは、
なるべく迷いなく淀みなく簡潔に言えるといい。
「やることは~か~、これだけ!」
初めてのゲームに抵抗感を感じないように、カラッと言い切ってくれると、単純な思考の私は安心する。
こちらが「え~っとなんだっけ、ちょっと待ってね」と説明書を見返しているうちに、相手の集中が切れる。
自分の番にはどういうアクションができて、どうフェーズが変わって、どうなったら終わりで、どうなったら勝つのか負けるのかをその場の反応を見ながら、繰り返しや速度を意識して話していく。
ボードゲームの店員さんは場数を踏んでいるだけあって、「難しくないよ、これからたのしいことが始まるよ」の雰囲気を出すのにも長けている。
で、最近
私はインストする側になる機会が少しずつ増えてきた。
おばけキャッチで世界を広げているせいだ。
おばけキャッチはボードゲームのひとつなので、
おばけキャッチの情報を得るためには共通言語としてボードゲームを嗜むと効果的であり、
おばけキャッチで強い人を探すにはボードゲームプレイヤーの中に飛び込む必要があり、
おばけキャッチがあるところには高確率で他のボードゲームがあり、
おばけキャッチは5分もあれば1勝負が終わってしまうので、せっかく遊びに来たんだから別のゲームも遊びましょうかとなることが多い。
知らないボードゲームカフェで知らないゲームに触れる機会が俄然増えた。
ボドゲ仲間と遊ぶ時も「なんか軽いのからやりたいな~」と言われたら「これ、前やっておもしろかったよ」とチョイスできるし、「これ、どんなゲームだろ」と仲間が持ってきたゲームを「あ、説明しようか」と反応できることがある。
そうすると店員さんを呼ばずにスムーズに遊び始められる。ゲームは遊びたいけど、ルール説明書を読むのはかったるい、人がしてくれるなら聞く、でも店員さん忙しそうだから別のやろうかってプレイヤーもけっこういるのだ。
3月9日のボドゲ女子会はすべてひじきがインストをした。
あとは、以前日記に書いた高円寺の畳の本屋の影響も大きい。
バイトのBさんと遊ぶために、2月は週1回ボードゲームを持って通っていたので、自分が持っていったゲームはもちろん自分で説明するし、
その本屋にはボードゲームが置いてあり、最近また増えたが、来るお客さんはボードゲーム目当てではないことがほとんどなので、ボードゲーム自体になじみのないお客さんと遊びますかってなったら私がインストすることになる。
3月14日の夜営業に遊びに行った時も初対面のお客さんと3種類のゲーム+おばけキャッチをインストして遊んだ。
自分がいざ説明する側になると、インストしてもらえていたありがたさが身に染みるものである。ちょっと長め要素多めのゲームの説明してくれる人、まじありがとう。
ま、ひじき
説明が苦手か、嫌いかって言うと……好きなのよね
人に何かを説明する、教える、それによって反応をもらうこと
大勢の前よりは1対1や少人数グループの中でやった方が落ち着いてできる。
皆が自分に注目してくれていることに高揚するし、いい反応や結果が出ると快感を覚える。
手相占いで「あなたは人にものを教える仕事に向いてるわね」と言われたことがあるが、
教師とかインストラクターにならなくても、
業務引継や受け入れ実習やプロジェクトのフォローや障がい者担当やプレゼンや勉強会の主催で、今の仕事でもそういうことをする機会はまま発生する。
マニア的な扱いでジャガイモについてフィナンシェについて熱く語ることも増えた。
なんで、まあ、どうせ聞いてもらうなら
立て板に水とはいかないまでも
上手に説明できるようになりたいな~
と思うのである。
別に練習なんかしないけど。
今私はおばけキャッチ振興に勤しんでいるから、おばけキャッチのインストをすることが断然多く、
必然的に場数を踏んでおばけキャッチとおばけキャッチ段位認定のインストは、だいぶブラッシュアップされてきた。
1000本ノックである。
愛があるから自分のものとして「楽しいよ~」の空気も勝手に滲み出ていると思う。
他のゲームはそこまで熱を入れることもないし、誰もそんな完璧なインストは求めていないが、要点を押さえた過不足ない伝わる説明のコツをつかめたらかっちょいいな~
そう思うのでした。
草群さんとやまおり亭さんにも、遊びの中でぜひ、ひじき先生のブラッシュアップにご協力ください。
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