手を繋ごうか、ためらう

 7月が始まり、草群さんとやまおり亭さんがふみをひらいている。


31日分のお題に一貫した登場人物と筋道で小説を紡ぐのは並大抵のことではない。

31日分の設定を考えて読み切りを書くより楽だよという人もいるが、そういう基準じゃないんだよ。

みんなが参加します!って表明するものだから、お祭り気分には乗っかりたい(踊るタイプの阿呆)ひじきも、いいなー私もやるか?と検討するだけしたが31題は多すぎる。

でもだからこそ、書き終えたら次のイベントで楽に1冊新刊が生やせるくらいの成果になるわけだけど。

月に1個~2個ならまだしも、いくつかストックしたところで追いつかれるのは目に見えているのだ。秋になっても冬になっても終わらなかったらどうしよう。

140字のついのべでもいいし、書きやすいところだけ書いてもいいよというゆるい規約なのは知っているが、どうせならもったいないというかやるなら苦しいこじつけを楽しむのを含めて全部やりたいしなーと、無為に過ぎていった。

書きたい設定をぼんやり考える楽しい時間としては活用させてもらった。お祭りだからこそ、ふざけられるネタはある。今回の文披でなくとも、そのうちに。

ので、お二人の作品は楽しく追いかけさせていただきます。

 


去年の8月の日記「おばさんになっても」に、

「結婚をし、子供を産み育て、若い時ほど自由に出歩かなくなった友人は多い。

約束をするなら子を預けられるようかなり前もって、夕方には帰宅できるような距離で、遠出や宿泊を伴う旅行はもってのほか。家族の体調不良でドタキャンもあり得る。

最近知り合った人はともかく、高校・大学からの同年代の友人はそういう時期だ。」

ということを書いたが、

今度は、子連れで会うということもたまに起こるようになった。

3歳だったり5歳だったり、言葉も通じお出かけができるようになってきた年頃。預けるのが難しくなっちゃったから、子連れでもよいかという。

もちろんよい、待ち合わせの場所もお店も相手の都合に合わせよう。


ただ……ただね、私は小さい人の対応に慣れていない。

いや、ちょっと違うな。


小さい人に対応する様を親であるところの友人に見られるのが苦手でうまく振舞えない。


小さい人の相手をするのは、嫌いというわけではないし、期間限定で過ごせと言われれば過ごせるのだ。

昔は年下のいとこに付き合ったし、

今なら、ボードゲームができる子なら任せろだし、

モンゴルの草原で言葉の通じない幼女に出会い、手を繋いで歩くほど好かれたこともある。


なんか親に見られたくないんだよなー。

親である前に友人だからかな。

小さい人と向き合う時間と、友人と過ごす時間を分けたいのか。


ママである友人が子の世話をしている様子を眺めることはいいのだが、

なんか自分がいつも以上に愛想よくあれこれ質問して話を聞き出して、おもちゃで構ってをしている様子を見られることにまだ抵抗があって、

親からすれば、ああちゃんと合わせて相手してくれているありがたいと思うだけなのだろうが、

一緒に来た別の友人がそういうのに慣れていてそつなくこなすとぼんやりそこにいるだけとなり、

「ひじきさん、子供の対応下手」と思われるぎこちない動きしかできないことになる。自分でもそれはわかっていて、場数をこなさない限りずっと苦手な気もしている。自分が子供のままで、すまない。


今日は高校の同級だった友人BさんとKさんとKさんの息子(5歳)と会った。

以前に家にお邪魔したときは3歳だったので、当たり前だが成長している。大人の歯が生えてきたって?足し算もチョットわかるって?


ランチに入った店は私が選んだ。

もうピザとか食べられるというので、食事内容は私が食べたいという基準で店を決め、駅からそんなに遠くなく、半個室みたいなテーブル席が予約できればええやろくらいの配慮はした。

甥も姪もいないし、子育ての経験がないので、そのくらいの想像力が限界だ。


入店するとすぐ、「お子様にはチューペットアイスをプレゼントしています」とポッキンアイス(これは呼び名に地域差出るよね)が渡された。

大人の感覚だと「デザートでは?」と思ったのだが、すごいね、チューチューさせることで、おしゃべりな小さい人は黙るんですよ。

大人はゆっくりメニューを見て注文を決められるんです。

まあ、垂れてべちゃべちゃにはなったりするが、料理が来るまでのつなぎがあると騒がずに待っていられる。

店で店以外の食べ物を出すわけにはいかないから、ママにとってありがたい。

そういう視点の配慮があるんだなあと発見だった。


おしゃべりな小さい人は、たくさん話を聞いてもらえて終始ご機嫌で泣かず癇癪も起こさず、暑い中ちゃんと歩いて「明日も会いたいんだよ。ママの友達でBちゃんとひじきちゃんが一番好き」と言ってくれた(Bちゃんだけでなくデクノボーの私を入れることに気遣いを感じる)


来週もまた小さい人を連れた友人と会います。

上手な人のやり方を参考にしながら、会話を繋ぐ努力をしつつ、経験値を増やしましょう。


友人のご家庭の小さい人がボードゲームできるようになったら、自分のやりやすい方向に誘導するもんね。

Kさんの息子さんは、おばけが怖いそうで、おばけはまだキャッチしたくないそうです。


コメント

  1. 小さな人とは、初対面だとつい敬語になってしまうタイプの大人です。時間が過ぎると環境はどんどん変わっていくし、小さな人もぐんぐん大きくなってゆきますね。変化の楽しみ方に、ひじきさんらしい柔軟さが見える気がします。

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