違うは楽しい
日曜日は、コーヒーとテストプレイの会に呼ばれた。
ボードゲーム仲間のLさんに17空いてたりしますか?とわりと直前に聞かれて、空いてるよと返したら奇跡!ってびっくりされるの、Kさんが皇居に行こうと誘ってくれたときもそうだったけど、ひじきをなんだと思ってるんだ。
すべての土日にびっしりと予定の詰まった超多忙スケジュールであちこち飛び回り、遊ぶには何ヶ月も前から予約を取らなければいけない存在とでも?
「予約の取りにくいひじきさん」呼ばわりは十数年前からなのだが、ここ2~3年でさらに交友関係が広がったことで「アクティブ度が増してない?」と古くからの友人には言われるようになった。
すぐSNSに写真上げちゃうから遊び歩いているように見えるかもしれないが、暇なときは暇だよ。ダメもとで諦めずに誘ってくれよ!むらくもやまのおふたりもね、近所なんだからすぐ支度していくわ。
というわけで、Aさん、Lさん、Iさんと阿佐ヶ谷で待ち合わせをし、
阿佐ヶ谷駅から南阿佐ヶ谷方面に続く商店街・阿佐ヶ谷パールセンターをぶらついて、目に着いたものを採集していった。
夏でもおでんが買える練り物屋、焼き小籠包が劇的にうまい中華料理、陽気な接客のケバブ、串の積まれた焼鳥屋。
今日のランチはテイクアウト祭りをすることにしたのだ。
お店の空間ごと味わえるイートインも大好きだけれど、気になるものを少しずつ一度に集めて最強の昼飯を作るテイクアウトも楽しい。あれもこれもとつい買いすぎてしまう。
草群さんへ
「蒲重かまぼこ店」の茄子のはさみ揚げは、ナスがウツボカズラの如くぽってりとしたフォルムで、練り物が挟まっていてしみじみします。あと売ってくれるおじいちゃんがかわいいです。草群さんなら、そのかわいさに乗せられてイカの唐揚げも買ってしまうでしょう。
やまおり亭さんへ
「うなぎ・焼鳥 稲毛屋」にはゆずつくねがあります。定番を押さえつつセロリむね肉などちょっとしたアレンジ串が憎いです。串以外にも食感のしっかりした鶏皮のおつまみもあるので見逃さないでください。
Aさん夫妻の家でそれらを温め直したり、サラダ(チーズ削り放題)を作ってもらったりと、パーティーの様相になった。
「孫ちゃん」の小籠包は、5人中3人が肉汁をテーブルや床に噴射した。そのうち二人は店舗で食べた経験者であるにもかかわらずである。店には注意書きの張り紙がこれでもかと各席に貼ってあるそうだが、テイクアウトでもその威力は侮れない。
食後はコーヒータイム。
今日はコーヒーを飲むのも目的の一つなのだ。
コーヒーが飲めないけど飲めるようになりたいLさんに色々試してもらってコーヒーの世界を知ってもらおうという試み。
Aさんの家には、イタリアの家庭的な抽出器具マキネッタと手で圧力をかけるエスプレッソの機械がある。
Aさんの旦那さんKさんがコーヒー好きで道具をいろいろ揃えており、同じくコーヒー好きのIさんと意気投合しながら、淹れてくれた。
同じ豆で飲み比べると、口当たりや雑味が全然違った。
コンロで直火にかけるマキネッタ、ちょろちょろ上がってくる様がおもしろい。
エスプレッソはなめらかでおいしい。
Lさんには苦すぎて、キャラメルアイスでアフォガードにしていた(もちろん私も食べた)
もう一つの目的であるテストプレイ。
Lさんが次のイベント・ゲームマーケットで頒布しようとしている「りんごかるた」
ひじきはリンゴ画像の提供と品種の提案などアドバイスを担当していた。
リンゴの品種の特徴を聞いて札をとったり、
品種名と写真を神経衰弱したり、
品種登録年代順に並べたりダウトしたり、
いろんな遊び方ができる。
作成したものがゲームとしてちゃんと成立するか、初めてプレイの人にもわかりやすく遊べるか、テストプレイは欠かせない。
私もちゃんと遊ぶのは初めて。
初回はリンゴ知識があるとぶっちぎりで(私が)勝ってしまいがちだが、1種類ずつ遊んでいくうちに記憶力の優れたIさんは、登録年や見た目の特徴をどんどん覚えて点を取っていく。
全部同じような赤いリンゴに見えて、よおく見ると違うんだよ~。
こんな要素があったらゲームとしてもっと楽しいんじゃないか、これはわかりにくいかもと意見を言い合って、よりおもしろいものにブラッシュアップしていく。4月の完成が楽しみだ。
再びのコーヒータイム。
今度はIさんが自家焙煎してきてくれた3種類の豆でドリップを。
エチオピアの浅煎りはコーヒーらしからぬフルーティーさ。
グアテマラはバランスの良いコーヒーらしさ。
パナマは香りからして個性的。
Lさんも牛乳の助けを借りつつも、けっこう飲めていた。
お茶請けに、Lさんの買ってきたザクザクスコーンと、私のおすすめのフィナンシェを。
フィナンシェ、おいしいって言ってもらえてよかった。ヤクザを名乗っている以上半端なことはできねぇぜ。
この日に合わせて、その名も「カフェ」というボードゲームで遊ぶ。
アートワークのセンスがいい。
4つの国から担当を選べるので、サントメ・プリンシペにした。どこや。
コーヒー豆を得て、乾燥させて、焙煎させて、店に出荷することで得点になるが、アクション数やアクションスペースは限られているので悩ましい。
みんないい勝負だったが1点差で勝てた。
コーヒー、Iさんのドリップリベンジ。
パナマのポテンシャルはこんなもんじゃないともう一回淹れてくれた。
同じ豆なのに、注ぎ方だけで苦みの出方や雑味が変わる。
さっきのがカーニバルなら、今度は日本の祭りだ(ペロリストなので表現が変)
豆で違う、産地で違う、焙煎で違う、挽き方で違う、淹れ方で違う、分岐や選択肢がありすぎるんよ。自分のお気に入りを何度も再現できるようになるために、少しずつ変えて実験する試行錯誤が楽しいのだろう。
私はまずお気に入りの味を認識できるくらい場数を踏むところからだな。お気に入りの方向はいくつあってもいいけど、基準が作れると比較が面白くなるからね。
私が持参した雪室熟成ジャガイモも味わってもらった。
名古屋の北海道展に出ていたものを送ってもらったのだ。
熟成はね〜びっくりするのよ、これがジャガイモか!?ってくらい変わる。
今回は、もともと味濃いめの品種にしたからよけいに普段の芋との差が大きかっただろう。
サツマイモのようなしっとり感やカボチャのような甘みが出て、何もつけなくても美味しい。
帰宅してからは阿佐ヶ谷の北海道アンテナショップで買ったじゃがいもスープ2種を飲み比べて、
比べて楽しい日曜日となった。
ゆずつくね……ゆず×鶏、どうして、いつのまに好みを把握されていたのか……!? いや、お土産にゆずビールをチョイスしてくださっていたときから薄々感づいていました。いつもどおりのひじきさんが嬉しく、心ほどける心地です。
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