春の苦しみ
長野旅行記をここで披露するには少し日が経ちすぎてしまった。
ただ、山姥伝説が残る人里離れた山奥、囲炉裏のある茅葺の宿は、おこもりにとてもよい場所だったので、機会があればむらくもやまでも合宿をできたら楽しいと思う。
ここんところ年に1度はおこもり温泉旅に出ているので、宿はいくつかご提案できますわよ。
先週はスギ花粉が猛威を振るい、私は半死半生の体であった。
小学生のころからアレルギー性鼻炎を患っていて、毎年の付き合いではあるのだが、昨年の症状が軽かったので、ちょっと舐めていたかもしれない。
シーズン中ぐっと調子の悪い日が2~3日あったのが昨年だとすれば、今年はすでに連続5日間以上すこぶる調子が悪い。
薬を飲んでもくしゃみ鼻水絶えることなく、4日間垂れ流した後、つまり昨日今日は鼻の中が腫れあがってふがふがと息もできない位詰まる。カレーの匂いすら感じない。
風邪かと錯覚するほど喉が痛くなり、耳の奥も腫れ、皮膚もかゆくなり、睡眠は十分に取れず、だるいが熱はない。ちっ、どうせなら会社休ませろ。いや、まずは薬よ効いてくれ。
人から見てもたいそう見苦しく、具合がよくない様子といえばそうなので、積極的に予定を入れる気にはなれないが、でも、花粉のせいで何もできないのも癪なので、誘われたら出かける。どうせ家にいたって鼻は出るのだ。
というわけで、ティッシュを抱えながら、日曜日は皇居に行った。
大手門からほど近い尚蔵館で、皇室にまつわる美術工芸品がシーズンで入れ替えながら展示されているのだ。
こういうものによく声をかけてくれるのはKさんである。
皇室のこともお宝のこともよくわからないけれど、でかかったり綺麗なものをぼんやり眺めるのは悪くない。
東御苑の古品種果樹園にも寄った。
10月長野の飯綱町にあるいいづなアップルミュージアムを訪れた際、上皇陛下のお考えで皇居にそういう場所が作られていると知ったので、見ておきたかったのだ。高坂リンゴはこの時期枝しかなかったけれど、時期になれば葉が茂り、実がなるのだろう。
皇居は一度一般参賀の時に訪れた以来で、ぐるりと回ったのは初めてだった。
公園内はシートを広げてピクニックのように憩いを楽しむ人があちこちに見え、大きな石垣、茶畑や素朴なつるばら園もあり、満開の河津さくらにはメジロが止まり、楽しい散歩となった。
春だなぁ。へっくしょん!
私も季節は違えど(秋花粉の徒)、ままならぬ体調不良のもどかしさは手に取るようにわかります……しかし、されとて、温泉最高! どこかでまたご一緒したいものです。
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