貸し切り天国

熱海にきています。

温泉いきたいをSNSのアカウント名に掲げて幾星霜、やっととれた代休を週末とくっつけて四連休とし、うち三日を温泉に充ててひたすら休みにきている。

初日の本日は昼前に移動開始し、電車にどんどこ揺られておやつの時間に熱海到着。とりあえずおなかがすいたので駅ビルで海鮮丼を食べ、ぐるっと散歩しつつ宿に向かい、ついたらついたで夕方まで昼寝していた。

どんなに適当でも、「せっかくきたんだから」をやらなくても誰も文句言わないのが一人旅のありがたいところである。私はここへアクティビティを楽しみにきたのではなく、ただひたすら自分を甘やかしにきたのだ。

止まっているのはゲストハウスで、ちょっと広めのスペースを予約した。寝床だけでもいいけれど、ほら、今回甘やかしだから。かといってホテルのお部屋をとるほどの気分でもないのだ。一人だしね。

昼寝から目覚めたらお夕飯時、ところがおやつの時間に食事したのち寝てたもんだからおなかがすくわけがない。というわけで、近くのホテルの日帰り温泉にサックリ入ってくることにした。

お宿から一番近かったのはなかなか年季の入ったホテルで、貴重品ロッカーのバンドがうまくとまらなかったりして少々まごついたのだが、宿泊客はみんな食事中ということもあってお風呂は貸し切りだった。景色が見えるわけでも、めちゃくちゃひろいわけでもないけど、檜造りのかけ流し温泉。ちょっと温度が高かったので出たり入ったり、誰もいないので人目を気にすることなく好きに堪能できる。茹だってきたらへりに腰掛けて休憩し、飽きたらまた浸かりにいって、なかなか贅沢な時間であった。

タオルと最低限の着替えしか持ってこなかったので、帰りはすっぴんである。一度まっすぐ宿まで帰ろうかと思ったがここは熱海、温泉街ならべつにお風呂帰りにそのまま街へ繰り出そうが文句はあるまいと風呂敷包みを抱えてもちもち散歩し、ほどなく目をつけておいた焼き鳥屋に入った。

先行する客はひとりだけ。そう、今日は平日木曜日なのである。その先客も私のお通しが来る頃には飲み終わってしまい、先に出て行ってしまった。
またも貸し切りである。
ビールとキャベツと焼鳥を注文し、はじめはひとりでにこにこ飲み食いしていたのだが、しばらくして店員のおじちゃんが声をかけてきた。
「ずいぶん噛み締めて召し上がってますね」
リアクションがでかくてすみませーん!
だって久しぶりなんだもの!!
話してみるとなかなか多趣味なおじちゃんで、別の店員のお姉さんも読書好きということが判明し、しばらくその話題で盛り上がる。その間、まんまと今日のおすすめをおすすめされてビールと一緒に注文してしまい、ますますにこにこして平らげるのであった。

お店自慢のレバーとおすすめの豚タン、あとなんだっけ、心残りみたいな名前の、レバーとハツの間の部位。
うまかったですー。

ついでに、地元の人ですぐいっぱいになってしまうという、家族経営かつカウンターだけの居酒屋を教えてもらい、結局最後までひとりで大騒ぎしてお店をあとにした。ここ、ほとんど宿の目の前なんだよな…うっかり明日も行ってしまいそうだ。とりあえずあのレバーまた食べたい。

そして宿に戻ってきて今に至る。
へべれけで仕事の連絡を返し(実は日中も電車の中などでぽちぽちしていた)、この日記を残す次第。

明日の午前中は宿の周辺を探索してから、午後はホテルニューアカオの重厚なメインダイニングでランチとお風呂の日帰りプランを楽しんでまいります。
ほあー、休暇じゃー!

コメント

  1. 草群さんがやっとちゃんと自分を甘やかしていて、ほっとしました。一人旅って現地の人とのおしゃべりが発生しやすいのも楽しみよね。温泉いいな〜。

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  2. 平日の一人旅さいこうですね! 私もにわかに温泉行きたくなってしまいました。

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