おひろめ
一昨日は生まれたての同人誌即売イベント「もじのイチ」にて
これまた生まれたての日記本「むらくもやま日記 ことはじめ」のおひろめであった。
出店してくれたのはひじきさんなので、私はあとからのこのこ割り込んでスペースに座らせてもらっておしゃべりに興じていただけなのだが(もはや加勢でもなんでもない)、とてもまったりして心地よいイベントだった。ひじきさんとこの最強の布陣「フィナンシェヤクザ」「9イ2〜アマン」につられてむらくもやま日記も旅立っていき、ことに私に関してはこの日記で私生活をだだ漏れにしているので、売れてくれて嬉しいようなマズいような、なんとも複雑な心持ちであった。
じゃあ書くなよって話なんだけどな!
別にやましいことはないのだから堂々としてりゃいいんだけどな!
いい歳してあまりにも生のまま公開しすぎなのではないかという気がしてな!
それにしてもできたてほやほやの本というのは可愛いものだ。
B6サイズで180ページだかあるので、モノの存在感としてもころっとしていてほどよい。迎えてくれた方々が、ニヤニヤしながらちょっとずつ読んでくれたら嬉しいなと思う。
せっかくなので私もお買い物に出て、おもに「交流はあるが直接会ったことのない方々」にお会いしつつ本を迎えることとなった。なんかこう、お噂はかねがねなサークルが集っていて、体感で94スペースとは思えない密度の濃さであった。
ひじきさんのスペースでAさんとHさんとおしゃべりできたのも楽しかったなあ。
小規模だからこその細やかな運営、本を購入したスペース数に応じてガチャガチャを回せたりとか心憎い仕掛けもあったのだが、そのガチャガチャは私の目の前で終了した。なんとなく嫌な予感はしていたのだ。おや、主催さんの顔色が……と思っていたら案の定で、状況としては大変おいしかったのでにっこり笑って参加賞のブラックサンダーをもらってきた。
上位賞を当てるよりもレアなことだと思うのよ。のちのち笑えるネタとして、ありがたく持ち帰らせてもらう。
会場が都産貿の浜松町館というのも良かった。でかくて新しいビルの中だから食事処にも休憩場所にも事欠かず、駅からは歩行デッキで直結、海のほうを見れば船のマストが聳え、内陸に目を向ければ東京タワーが輝いている。東京フルコースみたいな大変楽しい立地で、閉会後はひじきさん一座とブルーボトルコーヒーでしばしお茶し解散したあと、海と塔の二択で悩んだ末に塔のほうへ向かった。
遠くに見えることだけを頼りにただずんずん歩いていくのはとても楽しい。大きな通りに沿ってまっすぐ進むと突き当りに増上寺の大きな山門、ぐるっとよけてまわった先が東京タワーで、賞味三十分といったところ。スカイツリーと比べて構造が明快、かつあの朱色はなんだか元気になる色だ。まともに遊びに行ったのはおそらく小学生のときで、三十年ほど経った今は謎のメタルジオラマみたいな土産物を置くタイプの店はなくなってしまったと思われる。建物の中には入ってないから真相はわからないけれど、外から見た限りではパッケージのおしゃれなお菓子やキャラクターグッズが目立った。
東京タワーをあとにして更に進むと、行く手に森ビルのタワーが目立つようになった。そろそろ疲れたな、いい加減帰ろうと日比谷線神谷町の駅を目指したところ、今度はぐねぐねした新しい建物群が眼前にあらわれる。
麻布台ヒルズである。
まず目に飛び込んできたのは発酵バターで有名なエシレ、カミングスーンの幕に描かれたロゴはハイブランドのものばかりで、迷い込んだ羊(私)はとても困惑した。
エーン、居場所がないよー。
アーバンキラキラムードをちょっとだけ楽しんで、地下鉄に乗るべく地下に潜ったら、今度はちょっといいかんじの食べ物やさんが並んでいて少しほっとした。食べ物なら私にもわかるぞ。ギャラリーもあり、付属のアートショップもあり、なるほどいろんな楽しみ方ができるのだなともう少し見て回っていたら、集英社のマンガアートヘリテージなるスペースに出くわして、ついつい足を踏み入れてしまった。
ワンピースの複製原画が展示販売されていて、それだけでもなかなかの見応えだったのだが、面白かったのはその複製原画を活版で印刷する際のメイキングムービー。活字を鋳造し、セリフの文字を組み、イラスト部分は別で版を起こして、吹き出しの中に穴をあけて活字と組み合わせる。きれいに高さの揃った状態で、活版印刷機にかけて一枚一枚プレスしていく。その工程がコンパクトな映像にまとめられていて、大変興味深かった。頭からおしりまで、荷物をおろしてじっくり見入ってしまったわ。
タイムリーなことに、漫画とアニメのワンピースは途中からよくわからなくなってしまったものの、Netflixの実写版をちょうど観始めたところだったのでなお楽しめたのだと思う。
突然の推し語りをはじめるが、ロロノア・真剣佑・ゾロがあまりにも良い、というか私の好みど真ん中をぶち抜いていったので現在公開されている8話を何周かする気がしている。
漫画の実写版はなかなか難しいが、ワンピースの実写は漫画の演出を実写のテンションに変換して、おそらく細かい部分に翻案を加えてるから良いのだと思う。ルフィ役の俳優さんのおおらかそうなかんじもとてもいい。ウソップは無理に鼻を長くしてないのと表情豊かで憎めないし、ナミもとても健康的かつしたたかそうなところがぴったりだし、サンジは原作よりいくらか落ち着いた色気があるのが全体のバランスから見てうまくハマってると思う。
でもまあ、ゾロよ。
もともと好きなキャラではあったけど、もう、アレよ。
原作以上に渋いし無口なんだけど、話数が進むごとにだんだん笑顔が出るようになるのよ。
サンジが出てくると、この二人の掛け合いが始まるのよ。
それでまあ、顔立ちもさることながら立ち姿が美しいのよ。
最高のキャスティングです。ありがとう制作陣。ありがとう真剣佑。みなさまどうぞお元気で続編の制作をお願いいたします。
こんなことばっかり言ってるので、なんとなく感じていた寒気が昨日本格化し、なかなか治らない風邪となって我が身を蝕むのであった。
むらくもやま日記おひろめの話から脱線して、私の好みのおひろめになってしまったなあ。
まあ、いいか。我らの日記はまだまだ続く。
新年早々草群さんとおしゃべりできてよかったです。
返信削除日記、本で頒布するからって書く内容を気にするようになるかなって思ったけどそんなことないな!やましいことないもんな!
ワーイってお出かけを堪能して後日ウーって風邪引く草群さん、パターン化してないか、気のせいかな……?
もじのイチさん楽しかったようで何より! お疲れ様でございました。それにしてもお風邪、ひじきさんに言われてみれば確かに……? なかなか難しいだろうけれど、ゆっくりお休みくださいね。
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