じゃがいもを旅する(竹原篇)
土曜日から広島にいる。
11月22日の日記にも書いたように、おばけキャッチ大会のための遠征旅行である。
半年も前から楽しみにし続けていて、直前には各メンバーの熱の入れようにビビり散らして、決戦前夜は興奮と緊張で眠れないのではと心配していた。
が、平日連日の睡眠不足や本来の目的を完全に忘れ去ったアクティブ旅程が祟ったのか、夜になって入浴後、急にめまいが止まらなくなり、仕方なくホテルのベッドでぼんやりしていた次第である。
メンタルよりフィジカルにくんのかよ。
体調のことはXにつぶやくと調子が悪かった時の言い訳になりそうでよくないので、ここに残すにとどめる。ここは正直な日記の場だからね。
しかし、12月2日の自由行動は楽しかった。
せっかく広島に行くのだ、変な我慢で妥協したくない(そういうとこやぞ)
4時台に起床
6時台の新幹線に乗り込み
10時台に広島入り
ホテルに荷物を預け
川沿いのベンチで光合成しながら、買っておいたアンデルセンのパンをもぐもぐする。
前回来た時、この川沿いぼんやりをやってみたいと思ったのよね。
11時台のかぐや姫号に乗る
このかぐや姫号は高速バスで竹原市まで1時間半ほどで輸送してくれる。
そう、本日の目的は前回の自由行動でジャガイモを求めた東広島市安芸津よりさらに東にある竹原である
竹原に何があるのか
ジャガイモだ
またしてもジャガイモだ
私、芋研ゼミのゼミ長なので
高速を降りて
山に囲まれた民家は
茶色い瓦屋根と、しゃちほこが付いている家が目立つ。
そういう風習というかブームだったのかな。
12時半頃竹原駅に到着し、
観光案内所で予約していた電動アシスト付自転車を借りる。
長野の旅行ですっかり味を占めたんですよ、車がないならペダルをこげばいいじゃない。
しかも長野の山より傾斜がきつくないはず、楽勝よ。
瀬戸内さざなみ線の線路と並走して
吉名の駅を過ぎさらにまっすぐ
スキーウェアに手袋、分厚い靴下装備なので寒さは感じず
13時過ぎに目的地である「農家レストラン西野」に到着した。
農家レストラン西野は土日の昼間だけ開かれていておばあちゃんの家庭料理が食べられるお店
ここに吉名のジャガイモ料理が出てくると情報を得まして
潜入!
数日前にNHKのローカルコーナーで紹介されたと情報をもらっていて、混みすぎて入れなかったらどうしようと心配していたが、賑わってはいるが座敷に余裕があった。
わー古民家じゃーおばあちゃんちじゃー
「どっからきんさった?」
席に通されるとまず訊かれて
「東京からです」と答えたら驚かれ
スタッフ全員に「今のお客さん東京だって!」瞬時に広まる
手作りのティッシュケースとみかんが手土産として客全員に配られるシステムのようだったが
東京バフで
ティッシュケースが2個になり
これもあげよう
とアンパンマンのペロペロチョコもいただいた。
本来お子様客用ですよね?
「いっぱい食べんさい」
うわーん、食べますぅ。いただいちゃいますぅ(草群さんの口調で再現してください)
料理はバイキング形式で
漬物、お浸し、煮物、
野菜たっぷり
豚汁やカレーも炊き込みご飯もちらし寿司も!
ジャガイモ料理も複数種類あって
なますもあるし
ポテトサラダもあるし
重ね焼きも
ホクホクかと思いきや
煮っころがしはしっとりしている
コロッケは揚げたてを席まで持ってきてくれる
塩じゃがを調味料にした鶏のから揚げもある
おいひぃ
自分で取りに行くバイキングなのに
おばあちゃんが「よそってあげる」
と各テーブルに肉じゃがやらこんにゃくの煮しめやらを持ってくれる
バーバーイーツか(やめろ)
メイドさんのごとく席に来て話しかけてくれるので
今年のジャガイモは暑さで大きくならなかったとか
近くでも安芸津のジャガイモは海風にさらされているけど吉名は少し中だから潮風には当たらなくてちょっと違うという話を聞く。
「私は戦争孤児でねぇ。貧乏だったから修学旅行、みんなと行けなくて、ずっと悔しくて。東京は靖国神社だけ行ったよ」
西野さんに嫁いだ娘さんのお母さまだった。親子で働いているんだね。
腹パンまで食べてさらに
「このじゃがいもジェラートって食べられるんですか?」と
バイキングメニューにないジェラートも要求するゼミ長
閉店の14時過ぎても追い出されることはなくのんびりしてしまった。
再びチャリを漕ぎ、
道沿いの菓子屋を見逃さずにフィナンシェを獲得し
今度は竹原駅周辺を巡る。
ホテル大広苑にマルシェがあるというので見に行ったが
駆逐された後の残骸みたいなものしかなかった。
古い街並みを保存している地域は
自転車だとちょっと中をじっくり見るには止まりにくい。
かわいいパン屋でカレーパンを買い
道の駅たけはらへ
ここで売っていたジャガイモは「あいまさり」だった。
ここでもフィナンシェが手に入る。
せっかくなのでフェリー乗り場
うさぎの島で有名な大久野島に行く船が出ているらしい。
そのあとは駅前のケーキ屋を2軒ハシゴ
遠征先でもフィナンシェ狩りを欠かさないフィナンシェヤクザ
だってこういうとこのはなかなか手に入らないじゃない。
帰りのバスぎりぎりの時間まで走り回り
やっべーやっべーと自転車を返しにったら
「ただいま外出しております」
の張り紙と施錠
はぁあああ?
あの、バスもうすぐ出るんですけど
次のバス90分後なんですけど
日が暮れて寒くなってきたし帰りたいんですけど
プチピンチ
旅はこれだから楽しいな!
まあ、5分前に「緊急じゃったもんで」とおじさん帰ってきてくれて
無事にバスには乗ることができた。セーフ。
冬山を眺めながら竹原に別れを告げる。
座席に余裕があったのですやすやと眠り、目が覚めるとすっかり暗くなった広島市街だった。
広島駅でお土産を物色。もうここを逃すと買えるチャンスがなさそうなのだ。
楽しくてついついウロウロしてしまう。
最終フィナンシェ成績です。ご査収ください。
ガッチガチになったこの体、明日へのメンテナンスとして肩だけでも揉んでもらうかと
駅前にある福屋のてもみんに行った。
チェアマッサージは不織布の敷かれた穴に顔を突っ込む仕様なのだけど
不織布のマスクをしたまま突っ込むと、ダブルでふさがれて万年鼻づまりなこともあり息が全然できなくてリラックスするはずが窒息死しそうだったことをお知らせします。一番短い時間のコースじゃなきゃ死んでた(マスクを外せよ)そして右肩はやはり凝っていた。
思えば、この私が夕食をどこにしようかと思わなかったあたりで、元気じゃないのだが
ホテルに戻り、風呂に入り、冒頭のめまいに至る。
でも、朝4時に目が覚めて熱があるわけでもなく今はだいぶマシな気がするので、大会行ってきます~。
大会がんばって~!(とコメントするときにはもう結果が出ている頃かしら)おでかけ先を隅々まで楽しもうとする姿勢、さすがです。……おいしいものを前にした草群さんの口調、克明に脳内再生されました笑
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